仁蓉
よろしくお願いします。
まずは、起業のきっかけを教えてください。
北澤
起業を考えたきっかけは今から10年前になるのですが、ひすいこたろうさんの『あした死ぬかもよ?』という本を読んでリアルに死を想像したときに、もっと子供や夫と関わりたかったな、という後悔が出てきたんです。
大卒で建築の会社に入って、そこから2024年の3月まで30年間勤め上げたのですが、家と会社の往復がメインになっていて、家族と関われていないなという感覚があったんです。なので、もっと子供や夫と関わる人生がいいなと思いました。
仁蓉
具体的に起業を決意した瞬間や出来事があれば教えてください。
北澤
建築職なのでずっと男性社会の中にいたのですが、たまたま会社の部活動の中のヨガ部に入ったら、女性だらけだったんです。そして、40歳で初めて女性だけで合宿へ行ったのですが、そこでゲストとして来られていたアロマの先生に出会ったんですね。
合宿の中で、アロマの香りを嗅ぎながら誘導瞑想をしたのですが、そうしたら、「ここじゃない自分」というのが出てきたんですよ。また、起業をしている人を見たのもこの時が初めてでしたし、そういう仕事があるというのもここで知りました。
この頃は、キラキラ起業女子ブームの走りみたいなところでもあったので、そこからブログで調べまくりました。最初はアロマで起業している人を調べていたのですが、そうやって自分のやりたいことや得意なことでお金を稼いで、しかも家で仕事ができたら家族とも関わり合えるし、そういうのいいなと思い始めたのが起業のきっかけです。
その時はまだ会社を辞める気もなかったですし、自分に何ができるのかもわからなかったけれど、やりたい気持ちはあって、女性起業家の起業塾を主宰している人の面談に行ったりしていました。そこで、やるかどうかはわからないけれど、準備をしておくなら畑も耕しておいたほうがすぐに種が蒔けるよねという話で、ブログを始めなさいと言われて、2015年の2月ぐらいからブログを始めているんですよ。