仁蓉
経営者の歴史をアニメにするということで、詳しいお話を聞いてみたいですね。FEAを見ている方の中には、起業しようか迷っている方もいます。
お仕事のきっかけやエピソードを教えてください。
伊藤
元々は、27年間会社員をしていました。
20代は生意気で扱いづらい人間でしたが、エネルギーに溢れた自分を可愛がってくれる上司がいて、色々な部署の経験をさせてもらいました。
33歳で管理職の課長になり、120人の部下ができました。
そこでは厳しいミッションと残業続きで、部下のメンタルと体がやられていったんです。
自分は頑張ってくれた部下を守ることもできず、情けなくて睡眠障害になってしまいました。
15年間薬を手放せず、自立したいと思って色々な事業の挑戦をしてきました。
しかし何一つ目が出ず、途方に暮れていたある日、突然「イラストが描きたい」と降りてきたことが起業のきっかけです。
そこから、絵のスクールに通ってみたいと調べていました。
僕は子どもが好きで、地域のつながりがあるのですが、隣の小学校でキャンプをしたいのに人手が足りないという噂が聞こえてきたんです。
そこに自ら手伝いに行ったところ、とても喜んでくれて、その後打ち上げで隣に座っていた男性がプロのイラストレーターだったんです。その人がスクールを紹介してくれるというシンクロニシティーが起こりました。
イラストを学ぶようになったら、絵を買ってくれる人が現れるようになり、直感を得た半年後に起業しました。
仁蓉
運命的な始まりだったんですね。
初めは売れる見通しがあったのですか?
伊藤
まったくありません。
当時会社員時代に「7つの習慣」を1年間かけて講座を勉強していた仲間が、小池浩さんの本を紹介してくれたことがありました。
その本で「ありがとう、愛してる」と5万回いうと幸せになるという話があり、歩きながら唱えていた時に、イラストを描く直感が降りてきたんです。
愛と感謝の波動になったことで、自分の感性のアンテナが磨かれたのだと思います。
仁蓉
そうなんですね。今の仕事内容はどういったものですか?
伊藤
その方の人生を丸ごとお聞きして、ドラマティックな物語にして、7-8分のアニメを描いてまとめています。
その方の人柄と思いがお客さんに伝わり、差別化となり信頼が伝わっていくんです。
文字の5000倍情報が伝わる動画で、再生率は60%を超える高い数値となっており、見てくれた人がファンになり選ばれる動画を作っています。