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私はこれまで助産師として医療の現場に立ちながら、企業や行政と協働して女性のキャリアや経済自立を支援してきました。その経験から強く感じるのは、女性がキャリアを築くうえで「メンタルヘルス」が決して軽視できない資産であるということです。ストレスや不安をコントロールできるかどうかは、学びや投資以上にキャリアの持続性を左右する要素なのです。
心の安定は“意思決定力”を高める
私たちは仕事や人生の転機において、無数の意思決定を迫られます。心が疲弊していると冷静な判断ができず、キャリア選択も視野が狭くなってしまいます。逆に、メンタルが安定している人は選択肢を柔軟に見極められるため、長期的に見ても有利な決断ができるのです。
「自己管理」はスキルではなく戦略
睡眠、食事、運動、そしてセルフケア。これらを“後回し”にしながら頑張る女性は少なくありません。しかし本来、自己管理は単なるライフハックではなくキャリア戦略の一部です。自己管理力を持つことは、パフォーマンスの維持や人間関係の安定につながり、結果としてキャリア資産の最大化に寄与します。
「休むこと」は生産性への投資
「休むこと」は生産性への投資
日本社会では「休むこと」がまだ弱さや怠惰と結びつけられがちです。しかし、定期的な休息は脳と心のパフォーマンスを回復させる最も効果的な手段です。キャリアを長期で考える女性にとって、休むことは“浪費”ではなく“投資”であるべきなのです。
働き方の柔軟性はメンタルを守る基盤
テレワーク、副業、フレックス制度など、働き方の多様化は女性にとって単なる制度以上の意味を持ちます。それは心の安定を確保するための環境整備です。働き方の柔軟性があることで、キャリアの中断や燃え尽き症候群を防ぐことができます。
支援を求めることは“弱さ”ではなく“戦略”
カウンセリング、コーチング、医療サポートなど、外部のリソースを活用することは自己管理の一環です。とくに女性は家庭・仕事・ケア労働を背負うことが多いため、ひとりで抱え込まず、支援を戦略的に使うことがキャリア継続の鍵になります。
メンタルヘルスとリーダーシップの関係
組織の中でリーダーシップを発揮するには、冷静さと共感力が不可欠です。心の健康が保たれていれば、部下や仲間への配慮や判断の正確性が高まり、信頼されるリーダーシップへとつながります。
「感情労働」を可視化する
接客業や医療・福祉職では、感情を使う労働が多く存在します。これを「感情労働」と呼びますが、見えない疲労が蓄積する領域です。女性の多くが従事するこの労働を可視化し、評価することが、メンタルヘルスを守る社会的な仕組みづくりにつながります。
「自己肯定感」とキャリアの持続性
自己肯定感が低下すると、新しい挑戦を避けたり、キャリアを途中で諦めてしまうことがあります。逆に、自分を信じる力を育むことで困難な状況にも立ち向かいやすくなり、キャリアの持続性が高まります。
