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ビジネスが突然ストップ!?商標登録しないことの怖さ

ビジネスが突然ストップ!?商標登録しないことの怖さ
神奈川県 古畑依里 ビジネスが突然ストップ!?商標登録しないことの怖さ

ようやく芽が出てきた「私のビジネス」。

SNSで話題、雑誌掲載もされて注目度アップ。自分の想いを形にして、やっと軌道に乗ってきた!

そんな時に届いたのは、“商標権侵害”の警告書…

「え、私が“侵害”?…なにこれ?」
「こんなの初めて聞いた…」

あなたが商品やサービスに使っている商標は、数年前に商標登録をしていた企業の商標と似ていたのです。警告書はその企業からのものでした。

あなたは、新しい商品やサービスの販売・提供をやむなく中止せざるを得なくなってしまいました。

それどころか、損害賠償の請求をされてしまった。

さらには、SNSで悪評が広まり、「信用」までも失ってしまった。

あなたは思います。

「私の商品・サービスの方が人気だったのに!」
「私の方が先にこの名前、思いついてたのに!」
「ロゴのデザインもお金かけてしてもらったのに!」
「他の人が似てる商標使ってるなんて知らなかった!」

商標が守ろうとするもの

古畑依里

あなたが商品やサービスに使っている名前(商標)は、商標登録をして、「商標権」を取得することによって、あなただけが使えて、他の人は使用することができなくなります。

これは「独占排他権」という、強い権利です。

決して、「真似されたくないし、独り占めしてやる!」という意地悪なものではなく、実際にその商品やサービスを受けるお客様からしても、

あの人のあのサービス
あの会社のあの商品

を明確に選べるようになり、お客様を守るためのものでもあり、商標が守ろうとするものとは、本質的には、お客様との間に築き上げてきた信頼をベースとする、ビジネス上の“信用”なのです。

一生懸命育ててきたブランドが、「実は他人の登録商標でした」となれば…

・使えなくなる
・SNSやWebから全削除
・在庫廃棄のリスク
・リブランディングの大損失…

これを未然に防ぐのが、“商標登録”であり、また、安心して自由に自分のブランドを広め、輝かせていくためのものでもあります。

商標登録とは?

古畑依里

商標権を取得するためには、特許庁に出願し、審査に通過しなければなりません。登録されると、前述したとおり、独占排他権を得ることができます。

そして商標権は「同じ商標」のみならず、「似た商標」にも権利が及ぶため、他人による紛らわしい商標の使用も排除することが可能です。

また、日本は、「先願主義」を採用しており、「先に使っていた」では守ることはできず、「先に出願したもの勝ち」となります。

「知っていたら防げた…」という後悔が起きやすいのも、商標の世界の特徴です。残念ながら、「知らなかった」では守れないのが法律の原則—

だからこそ、早めの備えが一番の安心材料になるのです。

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