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私は助産師として命の現場に立ち会い、また経営者として組織を動かす立場にも携わってきました。その両方の経験を通して強く感じるのは、「女性がリーダーとして意思決定に参画すること」自体が、社会にとって大きな資産になるということです。この記事では、女性リーダーシップの本質的な価値と、企業・行政・地域がどう取り組むべきかを考えます。
リーダーシップは“性別”ではなく“視点”である
リーダーに必要なのはカリスマ性や強権ではなく、多様な視点を結集し意思決定を導く力です。女性が参画することで、従来の「効率性」中心の意思決定に「共感性」「持続性」といった新しい軸が加わります。これが組織や社会をよりしなやかに強くするのです。
女性の意思決定は“未来志向型”
助産師としての視点から言えば、女性は「未来を見据える意思決定」に長けています。妊娠や出産というライフイベントを通して、数十年先を意識する習慣を持っている人が多い。その未来志向が、企業経営や行政運営においても長期的な安定や持続可能性を生み出します。
経済における“女性リーダー効果
国際的な研究でも、取締役会に女性がいる企業は財務的に安定し、イノベーション率が高いことが示されています。単なるジェンダー平等のためではなく、経済合理性の観点からも女性リーダーの存在は重要なのです。
“共感型リーダーシップ”の力
女性リーダーが持つ強みのひとつに「共感型リーダーシップ」があります。これは対話を重ね、関係性を育むことで人を動かす力です。効率主義一辺倒の組織が抱える分断や離職を防ぎ、持続的に人材を活かす基盤となります。
地域社会を変える女性リーダー
地域コミュニティにおいても、女性のリーダーが参画することで育児、介護、教育、福祉といった生活課題に根ざした政策や事業が実現しやすくなります。地域の持続可能性を高めるためには、女性リーダーの存在が欠かせません。
女性リーダーは“次世代教育者”でもある
女性がリーダーとして活躍する姿は、次世代の子どもたちにとって「モデル」となります。特に女の子たちにとっては、自分も意思決定の場に立てるという未来の選択肢を広げるきっかけになります。これは教育そのものの効果と同じなのです。
企業は“意思決定の多様性”を資産に変えるべき
女性管理職や役員の比率を上げることは、単なる数値目標ではなく、経営資源の多様化を意味します。意思決定の多様性はリスク分散となり、結果として企業の持続的成長を支えます。女性リーダーシップを「社会資産」として扱うべきです。
行政に求められる“制度設計”
行政は、女性がリーダーとして活躍できる制度環境を整える責任があります。たとえば育児や介護と両立できる働き方の整備、意思決定に参画できる枠組みづくり。こうした仕組みが女性リーダーを増やし、社会全体の活力を高めます。
