こんにちは、仁蓉まよです。私はこれまで医療・福祉・起業という多様なフィールドで活動してきました。その中で強く感じるのは、障がいのある方々の働き方を「福祉的支援」として語るだけでは不十分だということです。本稿では、A型・B型就労支援事業を経営してきた立場から、「障害福祉と経済循環の可能性」についてお伝えします。
福祉は“支える”から“共につくる”へ
多くの方が「福祉」というと“支援”や“保護”を思い浮かべます。しかし、現場にいると本質はもっとシンプルで、「共に経済をつくること」だと実感します。A型・B型事業所で働く方々は、福祉の対象であると同時に、社会に価値を還元する担い手でもあるのです。ここを「守られる場」とだけ定義してしまうと、彼らの可能性を閉じてしまう危険があります。
経済循環を生む“多様な役割”
私が経営する事業所では、製造や清掃といった従来型の仕事に加えて、地域のイベント運営やオンライン販売など、多様な仕事を展開してきました。その中で見えてきたのは、「障がいのある方だからこそ活躍できる領域」が確かに存在するということです。例えば細やかな作業やルーティン業務への集中力は、企業にとって大きな力になります。彼らが経済の一部を担うことで、地域にお金と人のつながりが循環していくのです。
企業・行政が果たすべき役割
この循環をさらに広げるためには、企業や行政の積極的な関わりが欠かせません。単なるCSR(企業の社会的責任)としてではなく、「新しい経済モデルへの投資」として捉える必要があります。企業は人材不足の解決やブランド価値の向上につながり、行政は地域の活性化や社会保障費の抑制につながる。つまり、福祉的雇用は“コスト”ではなく“資産”なのです。
“選択肢のある社会”こそが希望になる
障がいのある方が「働くか、働かないか」を選べること。そして「どんな働き方をするか」を自分で決められること。これは単なる労働の問題ではなく、人としての尊厳に関わるテーマです。経済循環の仕組みを整えることは、障がいのある方にとっての希望であると同時に、社会全体にとっても未来を切り開く力になります。福祉は“守る”ことではなく、“選べること”に価値があるのです。
