こんにちは、仁蓉まよです。
私は助産師として妊娠・出産の現場に携わる一方、キャリア支援や婚活支援にも取り組んでいます。その中で強く感じるのは、「プレコンセプションケア(妊娠前からの健康管理)」は、決して医療の話だけではなく、女性のキャリア設計そのものに直結するテーマだということです。
本稿では、キャリアと健康を両立するために、プレコンセプションケアをどう戦略に取り入れるべきかをお話しします。
ライフイベントはキャリアに直結する
妊娠や出産は、ライフプランの中で突発的に起こる出来事ではありません。現実には「仕事を続けながら子どもを持つのか」「不妊治療にどのくらい時間と費用をかけるのか」といった、具体的で現実的な意思決定が必要になります。
キャリアの分岐点で後悔しないためには、早い段階で自分の身体の状態やリスクを知り、ライフイベントを見据えた選択肢を持つことが重要なのです。
「知ること」が最大のリスクヘッジ
プレコンセプションケアは、将来の妊娠可能性を高める取り組みですが、単なる「妊娠の準備」ではありません。
自分のホルモンバランスや卵巣年齢、生活習慣病リスクを知ることは、キャリアにおけるリスクマネジメントでもあります。たとえば「あと5年は仕事に集中したい」と考える女性にとっても、身体の現状を知っているかどうかで、その後の選択の幅は大きく変わります。
企業・行政が取り組むべき課題
日本社会では、まだプレコンセプションケアは「個人の問題」とされがちです。しかし、実際には女性のキャリア継続や労働力維持に直結するテーマです。
企業が福利厚生の一環としてプレコンセプション検査や相談体制を導入することは、社員の離職防止につながり、行政にとっては少子化対策の一手にもなります。
つまり、プレコンセプションケアは「医療」ではなく「社会戦略」なのです。
自分の未来を主体的に選ぶために
私が伝えたいのは、「将来を知ったうえで自由に選ぶ」という姿勢です。
妊娠するかしないか、キャリアを優先するかしないかは、誰かに決められることではありません。
しかし、自分の身体の現状を知らないままでは「選ぶ」ことすらできないのです。
だからこそ、プレコンセプションケアは、キャリアと人生を主体的にデザインする女性にとって欠かせない戦略的ツールだと考えています。
