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データは女性の“意思決定支援”のインフラになる

データは女性の“意思決定支援”のインフラになる
大阪府 仁蓉まよ データは女性の“意思決定支援”のインフラになる

私はこれまで助産師として医療の現場に立ち、また社会起業家として女性のキャリアやライフデザインに向き合ってきました。その経験から強く感じるのは、「女性の意思決定を支えるのは、最終的には“情報”である」ということです。特にこれからの時代、データが女性の生き方や選択を後押しする“インフラ”としての役割を果たしていくと確信しています。本稿では、データと女性の意思決定の関係について掘り下げます。

“感覚”ではなく“データ”で自分を知る

仁蓉まよ

多くの女性はライフイベントを迎えるたびに、自分の体調やキャリアの選択に悩みます。従来は「感覚」や「周囲の声」に頼ることが多かったですが、今は月経管理アプリやウェアラブル端末で得られるデータをもとに、客観的に自分を理解できる時代です。これは“なんとなく”の意思決定から、“根拠に基づく”意思決定へのシフトを意味しています。

データが「選択肢の可視化」を可能にする

仁蓉まよ

データは「見えないものを見える化する力」を持ちます。たとえば妊娠前の健康状態を可視化するプレコンセプションケアデータ、キャリア市場の統計情報、地域ごとの福祉サービスの利用率など。これらを知ることで、女性は自分に最適な選択肢を比較・検討できるようになります。選択肢が“ある”こと自体が自由を広げるのです。

データは「意思決定疲れ」を軽減する

仁蓉まよ

現代女性は、結婚・出産・キャリア・介護など、多くの意思決定を迫られています。情報が氾濫する中で迷い続けることは大きなストレスです。ここでデータが果たすのは、“最適解を絞り込む役割”です。エビデンスや統計データに基づいて選択できれば、意思決定の負担は軽減され、安心感を持って前に進めるのです。

「データ活用力」こそ新しいリテラシー

仁蓉まよ

女性がデータを活用する力を持つことは、新しい“未来通貨”を手に入れることに等しいと感じています。数字や統計に強くなるという意味ではなく、「データをどう読むか」「どう判断に活かすか」というスキルが重要です。情報を鵜呑みにするのではなく、自分の人生に引き寄せて意味づけできる女性が増えることは、社会全体の可能性を広げます。

「女性の声」をデータに変換する意義

仁蓉まよ

もう一つ重要なのは、女性の経験や声を“データ化”することです。これまで可視化されなかった痛みや負担、働きにくさやケアの実態をデータにすることで、社会の仕組みに反映されやすくなります。個人の課題が“数値”として示されることで、行政や企業は対策を講じやすくなるのです。

企業・行政に求められる「データ倫理」

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一方で、データ活用には個人情報の扱いや倫理の問題が伴います。女性が安心してデータを提供できる環境を整えることは、企業や行政の大きな責任です。透明性と信頼性を担保しながら、女性一人ひとりの意思決定を支えるインフラとしてデータを活かす姿勢が求められます。

データ活用は「女性の自立」を加速させる

仁蓉まよ

データを手にすることで、女性は“依存”ではなく“自立”の方向に動きやすくなります。誰かに答えを委ねるのではなく、自分で情報を精査して選択できる。これは経済的自立だけでなく、精神的な自立をも後押しします。データは、女性が自分の未来に責任を持つための強力な道具なのです。

「データドリブンな意思決定」が社会を変える

仁蓉まよ

女性の意思決定がデータに基づいて行われるようになれば、社会全体の構造も変わります。偏見や慣習ではなく、エビデンスや実態に基づいて政策や商品が設計される。これは、より公平で持続可能な社会づくりにつながります。女性一人ひとりの意思決定が社会の進化を促す、その基盤がデータなのです。

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